必見!ホームページ制作で必須のページの種類とは?

ホームページの各ページの種類

お店や会社のホームページ制作を行うとき、ホームページの各ページはいくつかの種類に集約することができることはご存知でしょうか?例えば、トップ (ホーム) ページは絶対に欠かすことができません。トップページは基本的に一番最初にアクセスするべきページであり、ホームページの全体像を把握できます。また、お店や会社は商品を販売することが目的なので、ホームページに商品情報は欠かせません。

ホームページ制作に際して、どのようなページを構成するかが重要なカギを握ります。ところが、意外と、いざホームページを作ろうとすると、どのようなページを作成すればいいか、具体的にはわかりにくいものです。しかし、大企業から中小企業まで、国内外にかかわらず、お店や会社のホームページを構成するページの種類はおおかた決まっているものです。

会社やお店のホームページを構成するページの種類は共通していて、その中から選んで自身のホームページ制作を行っていきます。その中から、代表的なものをご紹介します。

 

制作するページの種類

 

制作ページ種類 1 : トップ(ホーム)ページ

トップページは、ホームページ制作をする上で不可欠だと言っても過言ではありません。ホームページ内の各ページにアクセスしていくための入り口であり、大本となるページです。

カテゴリリンクがある場合もありますし、トップページの最初にスライダーを設置する場合もあります。いずれにしても、ホームページの全体像をアクセス者に掴んでもらうために重要なページです。

最近では、トップページはシンプルに作成する傾向があります。一昔前は、トップページにサイト内のコンテンツのリンクを沢山作成する傾向があったと思います。

しかし、膨大な数のページを有する大企業のホームページは、ポイントだけトップページにコンテンツボタンをも設けて、あとはメニューバーやそれぞれのメニューをたどってアクセスしてもらうスタイルが多くなっているように感じます。

[内容の例]

  • ロゴ
  • 電話番号/営業日/営業時間
  • カテゴリリンク
  • スライダー
  • コンセプト
  • コンテンツリンク
  • 地図
  • 会社名/会社住所/電話番号

など

 

制作ページ種類 2 : 会社概要

会社概要は会社や店舗のホームページ制作をするために、大変重要なページです。お客様に会社の信用をアピールするにはなくてはならないものです。

ホームページ上で、会社名や会社の所在地、代表者など、会社の基本中の基本の情報を提供することができます。会社の実在性や信頼性をアピールできます。

お客様は、買い物する商品が高額な場合、使用しようとしている商品が食品や医療品などのように健康や生活に大きく影響を与える場合は、会社の信頼性を非常に大きく気にします。

このため、会社が信頼できるかどうかは、会社の所在地などで実在しているか、代表者はだれかなど、お客様は無意識的にチェックしているものです。なので、ホームページ制作を行う上で、会社概要を制作して積極的に情報をホームページ上で公開することをお勧めします。

[内容の例]

  • 会社名
  • 会社所在地
  • 創業
  • 事業内容
  • 代表者
  • 資本金
  • 従業員数

 

制作ページ種類 3 : 代表挨拶

代表挨拶も、会社概要と同様、ホームページ制作において信頼性をアピールする際に重要な存在です。会社の経営者のイメージは、会自体のイメージだと言って過言ではないでしょう。このため、できればホームページに会社の代表者の顔写真を載せて、誠実なメッセージを発信することをおすすめします。

ホームページに経営者自身の顔写真やメッセージを発信することで、お客様は会社の誠意や信頼性を感じることができます。そうすることで、ホームページを見たお客様の購買意欲が高まり、結果的には売上に大きく影響を与えることになります。

じっくりとあいさつ文を考え、ホームページに印象の良い写真を載せてください。そうすることで、会社の信頼性を高め、会社の業績に良い結果を与えることになるでしょう。

[内容の例]

  • あいさつ文
  • 経営者の写真
  • 署名(会社名/役職/代表者名)

など

 

制作ページ種類 4 : スタッフ紹介

会社やお店の種類によっては、ホームページ制作過程で、スタッフ紹介を載せると非常に効果的な場合があります。特に、お客様と現場のスタッフが直接接する場合は、スタッフ紹介の効果は非常に大きいといえます。

例えば、整骨院や整体院などのホームページがよい例です。お客様は、整骨院や整体院にいくと、直接治療やマッサージを受けることになります。その場合、やはり長い時間一緒になることになるでしょうし、会話もすることになるでしょう。

スタッフの写真を掲載することで、集客に大きな違いが出るはずです。スタッフや先生の自己紹介や笑顔の写真を載せてホームページを制作することで、お客様に大きな安心感を与えるでしょう。

直接お客様に関わることが多い職業は、特に、念入りに写真やメッセージを検討して、ホームページ制作時に掲載することをお勧めします。

[内容の例]

  • 各スタッフ氏名
  • 各スタッフ趣味
  • 各スタッフ特技

など

 

制作ページ種類 5 : 商品情報

業種や職種に関わらず、すべてのお店や会社は商品を販売しています。このため、ホームページを制作する以上は、ぜひ詳細な商品の情報をホームページに載せることをお勧めします。

例えば、カフェでランチをしたいとします。お店を探すときに、どのような情報が欲しいでしょうか?まず、ホームページにメニューを載せることは欠かせません。美味しいパスタを食べたいとすれば、ホームページ上のメニューを見て、パスタがあるかどうかを確認するはずです。

また、美味しそうかどうか、パスタの写真も確認したいでしょう。盛り付けの具合や、自分の好みのものかどうかなど、ホームページの写真を見れば一目瞭然です。その意味でも、出来る限りホームページ制作時に商品画像を載せることをおすすめします。

このように商品情報をホームページに載せることは大変重要です。お客様にお店や会社の店舗に足を運んでいただくためには、商品情報は欠かせません。自社のホームページ制作を行う際には、必ず商品情報のホームページを制作することを進めします。

[内容の例]

  • 商品名
  • 価格
  • 商品説明
  • 重量
  • 素材

など

 

制作ページ種類 6 : 事業内容

ホームページ制作時に事業内容ページを作成することも、会社の業種によっては大変重要になってきます。土木建築業などが良い例です。

土木建築業とは一口に言っても、様々な種類の事業があります。住宅の建築が得意だったり、大型の商業ビルが得意だったりするかもしれません。自社がどのような事業を行っているか紹介することは非常に重要です。

また、行った工事実績や事例紹介をホームページ制作時に載せることも大きな効果があります。ホームページ上で、実際に施工した事例を写真などで紹介することで、お客様に大きな信頼感を与えることができます。

[内容の例]

  • 事業名
  • 事業内容
  • 事例

など

 

制作ページ種類 7 : 店舗紹介

事業の種類によっては、ホームページ制作時に店舗紹介のページを作成することは非常に重要です。カフェやレストランはそのいい例でしょう。

お客様にとって、料理の味も重要ですが、それに匹敵するかお店の雰囲気です。カフェやレストランは、お店のインテリアや家具の写真をホームページ上で紹介することにより、お客様の集客に大変効果があります。

。ホームページでお店の景色の写真を紹介したり、それぞれ昼間や夕方など、時間帯による景色や雰囲気の違いなど紹介してもいいかもしれません。

ホームページに店舗情報を載せて制作することで、お店の良さや魅力を写真や説明文を通して伝えることができます。

[内容の例]

  • 店舗写真 (外観・店舗内)
  • 設備
  • アクセス方法
  • 地図

など

 

制作ページ種類 8 : お問い合わせ

ホームページ制作を行うにあたって、お問い合わせフォームを準備することは非常に重要です。ホームページにお問い合わせフォームがなくても、電話番号やemailアドレスを載せればいいと考える方もいるかもしれません。実は、制作されたホームページにemailアドレスを載せることはあまりおすすめできません。

ホームページは、性質上、全世界のあらゆる人、あらゆる国からアクセスが可能になります。ホームページにメールアドレスを公開すると、メールアドレスを対象としたハッキング攻撃の対象になる可能性があります。メールアドレスに送られてきた、ウィルスを含んだファイルをうっかり開けてしまうと、コンピューターウィルスに感染してしますかもしれません。

一方で、メールアドレスを非公開にして、ホームページにお問い合わせフォームを制作してワンクッション置くことで、危険な添付ファイルなどを受けとるリスクを減らすことができます。

このような理由から、ホームページを制作する場合は、メールアドレスを直接載せるのではなく、お問い合わせフォームを設置することが推奨されています。

[内容の例]

  • お問い合わせフォーム (氏名/メールアドレス/電話番号・・・)
  • 電話番号
  • FAX番号

など

 

制作ページ種類 9 : アクセス情報

ホームページ制作時にアクセス情報を制作することは、お客様を店舗に集客するためには重要なことです。そして、できるだけお客様に店舗に訪れてもらうためには、ホームページアクセス方法をわかりやすく記載する必要があります。

現在では、ホームページにGoogleマップやその他のマップを簡単に載せることができるようになったので、非常に便利になりました。しかし、それだけではなく、最寄り駅の情報や目印の写真、駅からの道のりなどをホームページを制作する際に詳しく書くことで、さらにお客様からのアクセスをスムーズにすることができるようになります。

[内容の例]

  • 地図
  • 住所
  • アクセス方法
  • 最寄り駅/バス停

など

 

制作ページ種類 10 : Q & A

お客様ら頻繁に寄せられる質問などは、ホームページにQ&A形式で制作することで、集客に非常に良い効果があります。

頻繁に寄せられる質問は、他のお客様も同じような疑問を持っていると考えるべきです。先回りして質問の答えをホームページに掲載しておくことで、お店の会社の信用をあげることになります。ホームページにQ&Aを作成しておくことで、お客様にお店に足を運んでいただくための良いきっかけになるでしょう。

[内容の例]

  • 質問
  • 回答

 

制作ページ種類 11 : ブログ

会社やお店のホームページ制作において、ブログを書く機能を付けておくことを強くおすすめします。これには理由があります。

Googleなどの検索エンジンで上位に表示されるためには、ホームページのコンテンツの質を上げていかなければなりません。会社やお店のコンテンツをよくするためには、商品説明や、会社の情報を載せることも重要でしょう。

しかし、ホームページに会社の基本情報や商品説明を載せるだけでは、コンテンツ作成の広がりに限界がります。なので、ホームページを制作する際にブログを開設しておき、ブログを書くことで、コンテンツの内容の広がりを付け加えることをお勧めしています。

ブログであれば、その会社が持っている専門知識をブログで解説することもできます。お店や会社の専門分野でしたら、一般的にあまり知らないような専門的なことを解説できるはずです。

例えば、お花屋さんでしたら、それぞれのお花について詳しくブログで解説することができるでしょう。お花屋さん以外の方でしたら、なかなかわからないようなことでも、ページ上で詳しく説明できるはずです。

このようなコンテンツを作成する場合、ブログは非常に向いていると思います。ブログは時系列にコンテンツが並べられるだけなので、作成者側にとっては気軽に作成できます。また、読み手にとっては、簡単には教えてもらえない情報などを知ることができるので大きなメリットがあります。

このようなことから、お店や会社には、ホームページ制作時にブログを開設して、積極的にコンテンツを発信することをお勧めしています。

 

まとめ

前述のように、お店や会社のホームページ制作時に用意するべきページの種類はおおよそ決まっています。このため、それぞれのページの種類の意味や効果を見極めてチョイスし、ページを作ることで、集客に大きな力を発揮できるといえます。皆様が適切なページを選択して制作することで、よりよいコンテンツが作成できることを願っています。

著者紹介

松川 幸一
ホームページズ沖縄 代表

沖縄県那覇市生まれ。ホームページ制作のエキスパート。興南高等学校卒業。京都コンピュータ学院卒業。京都大学院大学ウェブビジネス技術研究科修了。情報技術修士。石材関連会社で会計システム導入・ウェブ制作プロジェクトを推進。二児のパパ。趣味は読書とドライブ。


記事の著者

ホームページ制作でGoogle上位のコンテンツを作成するには?

ハイクヲリティーコンテンツ

せっかくホームページを制作するなら、出来るだけ検索エンジンの上位に表示させたいものです。

2019年現在、日本を含め、世界の検索エンジンシェアのほとんどはGoogleが占めています。つまり、検索エンジンで制作されたホームページを上位に表示させるためには、Google で上位に表示されることを考えればいいわけです。

では、どのようにすればGoogleで上位に表示させることができるのでしょうか?それは、良質なコンテンツを含んだホームページを制作することで可能になることを、Googleがさまざまなところで述べています。

Google は、世界中の情報を整理するという使命(英語)のもと、検索品質評価ガイドライン(英語)に準拠した質の高いコンテンツをユーザーに届けたいと考えています。ユーザーの役に立つ質の高いコンテンツは、その大部分がプロとして情報提供するサイトによるコンテンツです。このようなサイト運営者様の成功を Google としても後押ししたいのです。

(引用元: Googleウェブマスター向け公式ブログ 「より良質のコンテンツをユーザーに (2017/10/09)」)

 

Googleにとってホームページ制作に必要な良質コンテンツとは?

では、具体的には、ホームページを制作する際に、どのようなコンテンツを制作すれば良質なコンテンツだといえるのでしょうか?それは、Googleの公式な発表にも述べられている通り、 Googleの品質評価ガイドラインに、ホームページ制作に関する基準が詳しく記述されています。

 

Googleのコンテンツ評価基準

検索品質評価ガイドラインは大変重要なドキュメントで、ホームページ制作する上で、Googleがどのようにそれぞれのページを評価しようとしているか、明確な基準が書かれています。

3.1 Page Quality Rating(ページ品質評価): Most Important Factors(最も重要な要素)

Here are the most important factors to consider when selecting an overall Page Quality rating: (以下がページ品質評価をする上で、最も重要な要素です)

  • The Purpose of the Page (ページの目的)
  • Expertise (専門的知識), Authoritativeness (権威性), Trustworthiness (信頼性): This is an important quality characteristic. Use your research on the additional factors below to inform your rating. (これらの要素が品質に関わる重要な特徴です。あなたの評価 に、下記の要素も利用して下さい)
  • Main Content Quality and Amount (メインコンテンツの質と量) : The rating should be based on the landing page of the task URL. (評価はランディングページに対して行ってください)
  • Website Information/information about who is responsible for the MC (ウェブサイトについての情報と、誰がコンテンツ責任者かの情報) : Find information about the website as well as the creator of the MC. (ウェブサイトについての情報と、コンテンツ制作者の情報を見つけてください)
  • Website Reputation/reputation about who is responsible for the MC (ウェブサイトの評判、コンテンツ責任者の評判) : Links to help with reputation research will be provided. (評判の調査に使用されるリンクを提供することが可能です)

※カッコ内は著者訳。

(引用元: 品質評価ガイドライン (2019, p18))

 

これらの5つの要素が、ホームページ制作をする際に、コンテンツの品質を評価する上で最も重要であると述べられています。Googleの順位でより上位に表示されるためには、Googleの考える良質なコンテンツを考慮してホームページ制作する必要があります。つまり、この5つの要素である「ページの目的 」、「専門的知識・権威性・信頼性」、「メインコンテンツの質と量」、「ウェブサイトについての情報と、誰がコンテンツ責任者かの情報」、「ウェブサイトの評判、コンテンツ責任者の評判」を考慮してホームページ制作すると、より上位に表示される可能性が高まってくるわけです。

 

The Purpose of the Page (ページの目的)

品質評価ガイドラインでは、ホームページ制作においてどのような目的でページが作成されているかが重要であるということが述べられています。

Websites and pages should be created to help users. Websites and pages that are created with intent to harm users, deceive users, or make money with no attempt to help users, should receive the Lowest PQ rating. More on this later. (ウェブサイトはユーザーに有益であるように制作されるべきです。害を与えたり、騙したり、ユーザーになんのメリットもないのにお金だけを稼ごうとするウェブサイトやページは最低の評価が与えられるべきです。)

つまり、Google はユーザーに有益な目的を持って制作されたホームページに高い評価を与え、有害または利己的な目的のみを狙って制作されたホームページには、低い評価を与えたいと考えているようです。

そして、有益な目的をもって制作されたホームページでも、目的のタイプよって評価する基準が変わってくることが述べられています。

ホームページとは言っても、実に様々な種類のものがあります。品質評価ガイドラインでは、ホームページ制作の目的の例としていくつか挙げています。

  • あるトピックに関して情報を共有すること
  • 個人や社会的な情報を共有すること
  • 画像や映像、その他のメディアを共有すること
  • エンターテインメントを提供すること
  • 商品を売ること
  • ユーザーが疑問と質問を投稿しあう場を提供すること
  • ファイルを共有又はダウンロードさせること

「個人や社会的な情報を共有すること」が目的で制作されたホームページといえば、FacebookなどのSNSサイトがあげられるでしょう。「画像や映像、その他のメディアを共有すること」が目的で制作されたホームページは、言わずと知れたYoutubeがあげられます。また、「商品を売ること」を目的とするホームページは、ショッピングサイトや、各企業が制作したホームページがあげられるでしょう。

そして、重要なことは、ホームページ制作において良質なコンテンツかどうかの判断基準は、何を目的にするホームページかによって、評価する要素が異なってくることが述べられています。

医学的な専門知識を解説する目的で制作されたホームページと、商品を販売する目的で制作されたショッピングサイトのようなホームページとでは、評価するところはまるで違ってくるでしょう。

病気に関する情報であれば、制作されたホームページに医学的な専門知識についての詳しい説明があったり、また、その分野の権威であり、エキスパートが著者としてホームページが制作されたことがアピールできれば評価が上がるでしょう。

一方で、ショッピングサイトでは、その商品の詳しい説明や、お客様の評価があれば、良質なコンテンツであると評価されます。

このように、「ページの目的」が制作されたホームページのコンテンツ品質を評価する上で、非常に重要であることが指摘されています。

また、2017年時点での品質評価ガイドラインを見てみると、「3.1 Page Quality Rating(ページ品質評価): Most Important Factors(最も重要な要素)」に「(The Purpose of the Page) ページの目的」が含まれていませんでした。2019年9月現在の品質評価ガイドラインには追加されているところを見ると、ホームページ制作においてその重要性がうかがえます。

 

Expertise (専門的知識), Authoritativeness (権威性), Trustworthiness (信頼性)

Googleでは、Expertise (専門的知識), Authoritativeness (権威性), Trustworthiness (信頼性)の3つの要素をまとめてE-A-Tと呼んでおり、制作されたホームページのコンテンツ評価において大変重要な要素として取り扱っており、ホームページ制作において非常に大きなカギとなります。

しかし、これら3つのExpertise 、Authoritativeness 、Trustworthinessという単語は、あまりわかりやすいものではないうえに、Googleの独特な意味合いがあるようで、日本語にすると余計にわかりにくくなってしまいます。

また、品質評価ガイドラインを読んでみるとわかるのですが、詳しい定義や説明が、わかりやすく明快に説明されているわけではありません。これは、制作されたホームページを、検索エンジンのアルゴリズムを欺いて掲載順位を上げようとする、いわゆるブラックハットSEOの予防のためだと考えられます。

その代わりに、いくつかの例をあげて、こういうケースの場合はハイクオリティのホームページだと評価されるとか、このケースはロークオリティのホームページだと評価されるなどと、事例をあげる形で説明されています。そして、その中からExpertiseの定義なども読み取ってホームページを制作していく必要があります。

 

Expertise (専門的知識)

例えば、以下のような文があります。

High E-A-T medical advice should be written or produced by people or organizations with appropriate medical expertise or accreditation. (高いE-A-Tメディカルアドバイスは、適切な医学的専門知識と適格性を持った人々、又は機関によって書かれるべきである。)

これは、expertise (専門的知識) の意味は、文字通り各分野の専門的知識ととらえることができます。

一方で、下記の抜粋を見てください。

It’s even possible to have everyday expertise in YMYL topics. For example, there are forums and support pages for people with specific diseases. Sharing personal experience is a form of everyday expertise. (日頃の日常的な知識 (everyday expertise) を用いることも可能です。例えば、ある特定の病気に関するフォーラムがあったとします。個人的な経験も、専門的知識 (everyday expertise) の一つの形になりえます。)

病気の個人的な体験がexpertiseになるということが書いてあります。また、レストランなどにおいては、お店の評判などがexpertiseになるとのことです。

このように、品質評価ガイドラインは、説明するときにストレートに説明することをせず、どちらかというとヒントを出すような言い方を好みます。

この2つの例から、ホームページのコンテンツ品質を決定する重要な要素expertise とは、文字通り「専門的知識」という、専門家の使う言葉という意味のほかに、実は日常的な、非専門的な知識も含まれることがわかります。

 

Authoritativeness (権威性)

次に、E-A-Tの2つ目のauthoritativeness (権威性)についてです。権威性とのことですが、文字通り制作したホームページがその分野の権威であるか、Google に検証されるということでしょうか?

残念ながら、authoritativeness (権威性)の明快な定義や説明を、品質管理ガイドラインから見つけ出すことはできませんでした。しかし、以下のような例があります。

「4.6 Examples of High Quality Pages (ハイクオリティページの例)」にUS Naval Observatory Master Clock page (アメリカ海軍天文台マスタークロックページ) の評価についての解説があります。

The Naval Observatory is highly trustworthy and authoritative for this type of information. (アメリカ海軍天文台(のページ)はこのタイプの情報(時報)において、高い信頼性 と権威性を持っている。)

authoritativeを名詞化するとauthoritativenessです。上記の例を見る限り、日本語で権威性と訳しても違和感がありません。なので、authoritativenessは文字通り、その分野での権威かどうかということを意味していると思われます。

一方で、下記の例をご覧下さい。あるローカルなフィッシュ&チップスのレストランのウェブサイトです。

Other pages on the website provide information about the restaurant including the address, menu, other contact information, etc. This website is highly authoritative because it is about itself. (他のページには住所、メニュー、そしてその他の連絡先情報を提供しています。このサイトは高い権威性があります。なぜならこのお店の情報はお店自身から出ているからです。)

上記の例では、地元のフィッシュアンドチップスのレストランは、アメリカ海軍天文台のホームページと同様に、高い権威性 (highly authoritative)を持っている言うのです。なぜなら、提供しているお店の情報は、そのお店自身から出ているからということなのです。

つまり、とある地元のレストランは、そのレストランの権威だということです。よって、制作されたホームページは権威性があると識別されます。言っていることはなんとなくわかりますが、いまいちしっくりきません。

日本語での権威という言葉の意味は、「ある分野において優れたものとして信頼されていること」(デジタル広辞苑)です。例文としては「権威ある賞を受賞する」だとか、「心臓外科の権威」などというような使い方をします。なので、例えば、「近所のまんぷく食堂のオーナーは、まんぷく食堂の権威である」などというとかなり違和感があります。

なので、品質評価ガイドラインの言うauthoritativenessの意味は、「社会通念上、信頼できる情報源として妥当か?」というふうに解釈してホームページを制作するとちょうどいいかと思います。

 

Trustworthiness (信頼性)

E-A-Tの最後の一つがTrustworthiness (信頼性)です。TrustworthinessもたのE-A-Tの各要素と同様に明確な定義は書かれていませんが、いくつかの例と文脈から読み取ってホームページ制作に応用できます。

以下の文を見てください。

High E-A-T financial advice, legal advice, tax advice, etc., should come from trustworthy sources and be maintained and updated regularly. (高い評価を受けるE-A-Tのページは、ファイナンシャルアドバイス、法律的アドバイス、税金に関するアドバイスが信頼性のおける (trustworthy) 情報源に基づいていることと、定期的に更新されていることが求められる。)

この例では、どちらかというと情報源の正確さという意味でtrustworthyという言葉が使われている印象を受けます。

次の例を見てください。下記は「7.7 Examples of Lowest Quality Pages (低評価のページの例)」の中に含まれる、ものです。

Lowest : No website information – About dry sockets (YMYL)

Medical pages require a high degree of user trust. Because there is no information about who owns this website and who created this content, we will consider this an untrustworthy website. (医療関係のページはユーザーの高い信頼が求められる。ところが、このウェブサイトはだれのもので、コンテンツがだれによるものかという情報がないので、私たちは信頼できない (untrustworthy) ウェブサイトだとかんがえる。)

医療関連のホームページとして制作されたのに、大変重要な情報である責任の所在が明記されていない。なので、信頼性 (trustworthiness) が低いと説明しています。

次の例をご覧下さい。以下の例のホームページは、いかにも怪しいホームページです。アンケートに答えると、Apple MacBook airやiPhone などがもらえるもらえると言っています。ところが、ホームページ上で、アンケートの最中に銀行口座や医療情報など、非常にデリケートな個人情報を求めてくるということです。

(省略)
There is no information about who is responsible, even though this website asks for
highly personal information such as bank account numbers. Despite appearances, there
is no affiliation with Google. (銀行口座などの重要な個人情報を求めているにもかかわらず、ウェブサイトの責任者などの情報がまったく載っていない。また、まったく関係がないにもかかわらず、Google のロゴが載っている。)

重要な個人情報を求めてくるにもかかわらず、ホームページ制作時にウェブの責任者の情報をまったく載せていません。よって、品質評価ガイドラインでは、事例のウェブサイトはhighly untrustworthy (非常に信頼性が低い) と評価されています。

この例をみると、trustworthy の意味は、詐欺など、騙そうとしていないかという意味での信頼性を表しているようです。銀行口座など大変重要な情報を求めているにもかかわらず、ホームページ制作時に身元情報を載せていないというのは極めて怪しいということなのでしょう。

他にも、trustworthy についていくつか例がありますか、いずれにしても情報の信頼性や、騙しではないかという意味での信頼性という言葉の使われ方がされています。

 

Main Content Quality and Amount (メインコンテンツの質と量)

ここで注目すべきは、SEOの点でも内容の量を気にしてホームページ制作するべきだということです。質を気にするべきことは、他のE-A-Tなどの要素を見れば明らかです。しかし、コンテンツの質の良さを示すためには、コンテンツの量を気にしてホームページ制作を行うことが重要なことは案外見落とされがちなのかもしれません。

品質評価ガイドラインに、以下のように端的に示されています。

Some Low quality pages are unsatisfying because they have a small amount of MC for the purpose of the page. For example, imagine an encyclopedia article on a very broad topic such as World War II that has just a few paragraphs. (いくつかのロークオリティーページは、ある分野の説明に対してコンテンツの量が少なすぎます。想像してみてください。百科事典の第二次世界大戦の説明に、ほんのちょっとの段落の文章しかなかったとしたら。)

Important : The Low rating should be used if the page has an unsatisfying amount of MC for the purpose of the page. (重要: ロークオリティー評価は、その目的に対して、十分な量に満たないコンテンツにつけられるべきです)

つまり、上記の引用文から、ホームページ制作においてコンテンツの量はコンテンツの質に大きく影響していることがわかりました。

では、コンテンツの量が必要とは言っても、いったいどれくらいの量が必要なのでしょうか?海外で非常に有名なサーチエンジン関連のニュースサイト Search Engine Land の記事に、ジョン・リンカーン氏は以下のように書いています。

Back in 2012, serpIQ conducted a study involving more than 20,000 keywords. The results showed that the average content length of each of the top 10 results was more than 2,000 words. (2012年にSerpIQは20,000以上のキーワードを調査しました。その結果、検索順位のトップ10のワード数は2000以上であることがわかりました。)

そして以下のように述べています。

My personal rule of thumb is that anything less than 1,200 words isn’t long-form content. I’d advise to aim for over 1,500 words, since 1,200 is (in my opinion) the minimum. (私の経験則から、1200ワード以下は長文のコンテンツとは言えません。最低1200ワードなので、1500ワード以上は書くことをおすすめします。)

ホームページを制作する際に、良質なコンテンツを生み出すには、文章の文字数は無視できない問題です。Googleの有名なジョンミューラー氏が文字数がコンテンツの質ではないことは述べていますが、多くの場合、良質なコンテンツを作成するには、一定以上の文字数を書いてホームページ制作すべきことは明らかです。

ジョン・リンカーン氏は1500ワード以上書くことをすすめており、できれば2000ワードは書いた方がいいことをアドバイスしています。

そして、気を付けなければならない点が一点あります。上記で述べているワード数は英語のワード数だということです。英語のワード数を日本語のワード数に換算すると、英語の200ワードが日本語の400字くらいだということです(あくまでも目安ですが)。つまり、ホームページ制作において日本語でコンテンツを作成するには、3000字から4000字が目安になるといえるでしょう。

 

Website Information/information about who is responsible for the MC (ウェブサイトについての情報と、誰がコンテンツ責任者かの情報)

ホームページ制作の際に、誰がウェブサイトの責任者かという情報がしっかりと載っているかが、コンテンツの品質評価に重要であることが書かれています。

Understanding who is responsible for a website is a critical part of assessing E-A-T for most types of websites.(誰がウェブサイトの責任者かを知ることが、ほとんどのタイプのウェブサイトのE-A-Tを評価するときに欠かせません。)

制作されたホームページの種類によって、ウェブサイト情報と責任者の情報の必要量が違ってくることも書かれています。

YMYL websites demand a high degree of trust, so they generally need satisfying information about who is responsible for the content of the site. In addition, High quality stores and financial transaction websites also need clear and satisfying customer service information to help users resolve issues. (YMYLページは高い信頼性が求められるため、誰がコンテンツの責任者かという十分な情報が求められます。また、質の高いショップ と金融取引のウェブサイトは、クリアで十分なカスタマーサービスがあることが求められます。)

YMYLはYour Money or Your Lifeの略です。YMYLはホームページ制作において大変重要なキーワードです。YMYL ページとは、「人々の幸福、経済的安定、安全に影響を与えるトピックに関するページ」であると品質評価ガイドラインに定義されています。その分野の例として、ニュース、政府や法律関連、ファイナンス、ショッピング、医療、安全などに関するホームページがあげられます。

これらのトピックに関するホームページは、人々の経済的事情や人生に大きな影響を与えます。このため、コンテンツの責任者の情報が重要であると明記されているのです。

 

Website Reputation/reputation about who is responsible for the MC (ウェブサイトの評判、コンテンツ責任者の評判)

ホームページやホームページ責任者のreputation (評判・評価)が、ウェブサイトのコンテンツの評価に影響を与えるということです。

以下の例をみてください。こちらは有名なオンライン新聞「クリスチャン・サイエンス・モニター」のホームページの評価と、その説明について書かれたものです。

This is the homepage of a newspaper that has won several Pulitzer Prizes and Overseas Press Club awards. This newspaper has a positive reputation for its objective reporting. (こちの新聞のホームページは、その客観的な報道から、いくつものピューリツァー賞や、アメリカ海外特派員クラブの賞を受賞しています。)

クリスチャン・サイエンス・モニターのホームページには、十分な量のハイクオリティなメインコンテンツと、その良い評判・評価 (positive reputation) から、ハイクオリティさを維持して制作されたものだと評価されています。

品質評価ガイドラインの評価を見る限り、実社会的な評価を基準にしようとしていることがわかります。ただし、この社会的評価に関しては、そう簡単に獲得できるものではないので、そちらを持っている方は十分に活用し、そうでない方は、それ以外のところに力を入れてホームページ制作を行うと良いでしょう。

著者紹介

松川 幸一
ホームページズ沖縄 代表

沖縄県那覇市生まれ。ホームページ制作のエキスパート。興南高等学校卒業。京都コンピュータ学院卒業。京都大学院大学ウェブビジネス技術研究科修了。情報技術修士。石材関連会社で会計システム導入・ウェブ制作プロジェクトを推進。二児のパパ。趣味は読書とドライブ。


記事の著者

今さら人に聞けないホームページ制作で必須の知識とは?

ホームページを制作する人々

今日では、老若男女、さまざま年代層の人々がホームページを見ています。しかしながら、いざホームページを制作し公開する側になると、今まで意識しなかった、内部の仕組みを意識しなければなりません。

ホームページは一見すると、Word文書などのようにワープロ感覚でページを制作出来るように見えますが、実はそう単純ではありません。

ホームページを制作するためには、いくつかの要素に分けてページを制作していく必要があります。

まず、ホームページの内容に関しては、HTML (HyperText Markup Language) という言語で内容を書いていかなければなりません。ワープロソフトのように、ただ文章を打っていくだけではなく、「ここはタイトル」だとか、「ここは本文の段落」などと、タグを使って定義していかなければなりません。

そして、文字の大きさを変えたり、文字色を変えるには、ワープロソフトのように「文字をマウスで選択して、好きな色をパレットから選んで」というふうに手軽にできるものでもありません。それらを装飾するためにCSS (Cascading Style Sheets) という言語で、色の設定を記述する必要があります。

そして、HTMLやCSSだけでは、紙の上の文章のように「静止」しているので、PHP (Hypertext Preprocessor)JavaScriptなどのスクリプト言語を利用して、動きのある「動的」なホームページにしてきます。

最近では、無料ブログやオンラインで自動でホームページを制作するツールも発達してきたので、あまりそういったところを意識せずともホームページは立ち上げることができるようになっています。

しかし、ある程度思い通りにホームページを作ったり、仕組みを理解したうえで高度な活用をしたい場合は、このような仕組みの予備知識を持っていると有利に働くでしょう。

 

ホームページの制作はHTMLで書く

では、HTMLは具体的にどのような役割があるのでしょうか。それは、ホームページの内容を書いていくときに、HTMLが必要になります。

Word文書やワープロなどでいうと、デザインを除いた、中身(コンテンツ)を書いていきます。

例えば、Wordで文章を書いていくとき、まずはタイトルが必要になります。この場合、Wordであれば、文章のトップにタイトルを書いて、マウスなどでフォントの大きさを大きめに指定すれば、タイトルを書いたことになります。

ところが、HTMLでホームページを制作するには、そう単純にはいきません。タイトルとするテキストを、h1タグというタグでタイトルテキストを囲むことで、タイトルとして表示させることができます。

例えば、この記事のように「今さら人に聞けないホームページの仕組み」という文章をタイトルとして認識させたければ、「<h1>今さら人に聞けないホームページの仕組み</h1>」というように、タグで囲んでいけばいいわけです。

つまり、文章の中で「ここがタイトルですよ」だとか、「ここがタイトルの中身ですよ」などと、HTMLで設定してページを制作していくわけです。

こうすることにより、ブラウザでタイトルの部分が大きく太く表示されたり、タイトル以外のところの文字がふつうの大きさで表示されたりして、文章の構成がわかりやすく表示されるようになります。

また、titleタグを利用することで、ブラウザの最上部に表示される、ページのタイトルを表示することも可能です。

このように、HTML言語を利用してホームページを制作することで、ただのプレーンなテキストで書かれたような文章が、Wordなどで書かれたような洗練された文書として表現することが可能になります。

これは、人間には大変面倒くさく、わかりにくいのですが、コンピュータには非常に効率的でわかりやすいので、このように書いて制作していく必要があるわけです。

 

HTMLで制作されたものをCSSで装飾する

一方でCSSは、HTMLで制作されたホームページの内容に対して、デザインを整えていく役割があります。

具体的に言うと、CSSによってテキストの色、フォントの大きさ、段落やテーブルの余白、ページの背景色や文字間隔など、ホームページのデザインに関わることを具体的に定義してページを制作していきます。

例えば、タイトルの色を赤に変えたいとしましょう。この場合、タイトルのタグであるh1タグにHTMLで「赤ですよ」という意味のことを書くのではなく、HTMLで書いたものとは別に、CSSで色を指定するようにします。

実は、HTML言語自体は、CSSを使わなくても、タイトルを赤にするとか、ページの背景色を青にするなどということを定義してページを制作することができます。しかしわざわざ内容はHTML、デザインはCSSと分けられています。それはなぜでしょうか?

それは、ひとつはごちゃごちゃしてわかりにくくなるからです。ホームページが、1つのページで構成されており、A4用紙一枚くらいの内容だったら、そんなことに気を使う必要もないでしょう。

ところが、ホームページは膨大なページ数になることも珍しくありません。小規模なホームページでも数ページ、大企業や研究機関などのホームページとなると、それこそ数千から数万ページ制作する必要が出てきます。

なので、内容とデザインはできるだけ分けて、それぞれを管理した方がいいと考えるようになったわけです。

特に、ホームページの制作が10ページを超えると、すべてのページのデザインを変えるのは一苦労です。

例えば、自分のホームページ内で、各ページの各タイトルの文字フォント、色、大きさを変えたいとします。この場合、ページが10ページあった場合、CSSを使用していなければ、一ページずつタイトルの設定を変えていかなければなりません。

ところが、CSSを使用すれば、自分のホームページのデザインを定義するCSSファイルに、タイトルのデザインを定義するh1タグの共通設定を変更してしまえば、一気にページ内のh1タグを使用するタイトルを変更することができるわけです。

これは、まだ10ページくらいならいいのですが、100ページ、1000ページともなると、CSSを使わない限り、ホームページのデザイン管理は難しくなります。

極端な話になると、世界最大のショッピングサイトであるAmazonは、2018年1月時点で5億6000万の商品を販売しているとのことです。つまり、単純に考えると、何億ページを管理する必要が出てくるわけです。
(参考記事: Scrape heroHow Many Products Does Amazon Sell? – April 2019」)

とくに、現在ホームページを制作する場合、一ページ一ページ人がHTMLエディタを使って書いていく方法もありますが、データベースから勝手にプログラムがページを生成することも当たり前になっています。

例えば、Amazonやトヨタ、ユニクロなど、数万、数億の商品を取り扱っていて、一つ一つの商品の情報量が非常に多い場合には、各商品ページは、プログラムがデータベースにアクセスして、勝手に生成していく方法がとられます。

そうした場合に、内容(コンテンツ)はHTMLで記述して、デザインはCSSを利用して設定していくというふうにした方が、保守管理がはるかに楽で効率的になります。

 

スクリプト言語を利用して制作したホームページの内容を「動かす」

HTMLとCSSを利用することにより、制作したホームページを、Word文書のようにカラフルで分かりやすくレイアウトされたものとして表示できることがわかりました。

しかし、これだけでは、基本的には紙に書かれたチラシのように、ページの内容が「動く」ことはありません。

最近では、ホームページにアクセスすると、ゲームができたり、現在の時刻を表示したりします。また、ショッピングサイトではその人に応じておすすめの商品が表示されたり、ニュースサイトでは興味のありそうな記事まで表示してくれます。これは、スクリプト言語なしでは成立しません。

ホームページ制作に関わるとよく耳にするPHPやJavascriptなどがスクリプト言語です。あのWordPressも、スクリプト言語であるPHPで書かれています。

このように、従来の紙媒体とホームページとでは、スクリプト言語によって決定的な差が出ると言っても過言ではありません。

これは、もっと根本的なことを言うと、PHPやJavaScriptなどのスクリプト言語は「プログラミング言語」だということです。一方で、HTMLとCSSはプログラミング言語ではありません。

PHPやJavaScriptなどのスクリプト言語は、掛け算や引き算などを含めた複雑な計算をすることが可能です。また、条件に応じて処理を制御することも可能です。

それに比べて、HTMLやCSSは、高度な計算をしたり、条件によって複雑に処理を変えたりすることは基本的にはできません。

最近のホームページは、一昔とは違って、ただの紙媒体の延長線上ではなく、ページが一つのアプリケーションソフトのような感覚になっているといえます。

このような理由から、ホームページ制作を学習していく上では、HTMLやCSSだけではなく、PHPやJavaScriptなどのスクリプト言語の予備知識を持っていた方が、最新のIT関連の情報を読み解くうえで助けになるといえます。

 

まとめ

ホームページを制作していくうえで欠かせない要素が、HTML、CSS、そしてスクリプト言語であることを説明してまいりました。

まだ、インターネットが民間に普及したばかりの1990年代ならば、HTMLの知識だけで充分最先端のホームページ制作できたとお思います。しかしながら、PCやスマホなども含めて、ソフトウェアやハードウェア、ネットワーク技術が大変複雑になっています。

ホームページのデザインも一昔前はHTMLだけで充分でした。しかし、技術がどんどんと向上するにつれ、まともなホームページを制作するにはHTMLだけでは不十分となり、CSSでデザインして、スクリプト言語でもっと便利なサイトを作ることが当たり前となってきました。

このような状況から、ホームページを制作するにあたっては、これらの知識についてある程度理解を深めることをおすすめします。そうすることで、最新の技術に対応したホームページを制作して、その効能を十分に享受することが可能になります。

著者紹介

松川 幸一
ホームページズ沖縄 代表

沖縄県那覇市生まれ。ホームページ制作のエキスパート。興南高等学校卒業。京都コンピュータ学院卒業。京都大学院大学ウェブビジネス技術研究科修了。情報技術修士。石材関連会社で会計システム導入・ウェブ制作プロジェクトを推進。二児のパパ。趣味は読書とドライブ。。


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